火事場プロジェクトの法則

[システム開発] 火事場プロジェクトの法則 ~どうすればデスマーチをなくせるか?

[システム開発] 火事場プロジェクトの法則 ~どうすればデスマーチをなくせるか?

ソフトウェアプロジェクトの現場にたずさわる人達が,いわゆる技術以外で身につけなくちゃいけない考え方や行動などが体系だって書かれてある本.バードビュー・コミュニケーション・エモーション・フィードバックの4つに体系立ててあるところが面白いですね.「目から鱗」のようなハッとした気づきはなかったけれど,「そうだよな」と思いながら最後まで読みました.私は現場をまとめるリーダーとしての顔もあるので,「う〜ん.耳が痛い」と思う部分もありました.


視野を高く・広く持とうとすることが大事であることは,私も同感です.まさに私も,上司の視点や上司の立場でモノを見ようと思い始めてから,上司と対立しなくなりました.お客さんの視点でモノを見れるようになってから,お客さんと仲良くなれるようになりました.お客さんの立場と会社としての立場とを押さえながら仕事を進めるようになってから,あくせく働かなくてもお客さんに認められ,頼りにされ,会社のサポートも得やすくなりました.


ちなみに私は「新人や若手に良い仕事をするには」のような話をする時に,いろんな比喩を使います.「おすしやさん」,「ピザのデリバリー」,「引っ越しやさん」,「レストラン」,「銀座のママ」などなど.SE はコンピュータを相手にするところが特殊な職業ですが,サービス業であることには変わりません.お手本はあちこちに転がっています.「コンピュータ」の以外の部分を見やすくするために,あえて「コンピュータ」や「エンジニアリング」とは遠い職業を見本にします.


私達 SE が忘れがちな,でも「当たり前」なことをたくさん教えてくれます.