思考する機械コンピュータ

思考する機械コンピュータ (サイエンス・マスターズ)

「重要なのは機器ではない，コンピュータという考え方だ！」だそうだ．

私は理工系出身だがコンピュータサイエンスは取っていない．そんな私にとって，ブール演算，論理回路，有限状態マシン，チューリングのユニバーサルマシンなどが解説された本書はとても参考になった．一般向けなので説明も簡潔で，興味深い内容がそろっている．最後にはヒトの脳のように思考するコンピュータの話題も扱っている．

私にとっては，コンピュータは電気・電子工学にたよらなくても，マッチ棒とひもでも実現可能だというところが衝撃的だった．たしかに何かのトリガに対して状態遷移できればいいので，それが何で実現されていてもいい訳だ．

コンピュータサイエンスを取らずに IT 業界に入った私のような人向けの本だ．とても面白かった．