ニッポン，ほんとに格差社会？

ニッポン、ほんとに格差社会?

世の中で常識とされている 30 の項目に対して，数値データを出してその真否を議論している本．一般に言われている常識を数値データをもとに考えていくと，実は事実とは異なっていたりで面白い．

また，その場の雰囲気や思い込みが元になっている日本の報道を皮肉っいるところもあるが，視聴者もしっかりと報道を見つめなきゃいけないというメッセージにも取れる．

さて，面白かった反面，議論が浅めであるところがこの本の残念なところ．もちろん，本のノリ自体があまり硬くないので，あまり深い議論をするつもりもなかったのだろう．ただし，グラフの使い方ぐらいは凝って欲しかった．等間隔に採られていないデータも等間隔の目盛にのせて描いていたりする．そのグラフの傾きで増減を語られてもね...．

数値の読み方や，数値を使った議論をしているときは，グラフや表の書き方には細心の注意を払った方がいいと思いました．